小教区評議会役員研修
小教区評議会役員研修についての方針
京都司教 パウロ大塚喜直
1. 「役員研修会」と「役員交流会」
京都教区では、共同宣教司牧推進の一環として、「小教区評議会」の役員の養成を行っています。 昨年から、年 2 回春と秋の土曜日に、「役員研修会」と「役員交流会」と称して、実施しています。 春の「役員研修会」は、テーマについて、講義形式で学習する形です。共同宣教司牧について、関連 することがらを基礎から学びます。 秋の「役員交流会」は、テーマについて、教会の現状をとりまく課題をとりあげ、役員がそれについて、 自己の活動を相互に情報交換し、そこから自己の教会やブロックで実践的に役立つようなヒントを得ること を目標にしています。その意味で「研修」ではなく、「交流」と呼んでいます。
2. 研修テーマの周期化
小教区評議会の役員の方々は、各評議会の規約にもよりますが、多くの小教区で、「一期 2 年を再任 2 回」程度で交代、つまり 2 年~4年くらいで、役員を交代するようになりました。 そこで、役員研修会の内容も、ある周期をもって構成し、新任も役員の方々も、京都教区の共同宣教司牧について基礎から学びながら、時事的課題に対応していけるようなものが有益と考えます。 この周期は、3 年が妥当と考えます。
3.3 年周期で、3つの大枠
さて、評議会役員の方々は、それぞれの教会が共同宣教司牧を土台にして、「福音宣教する共同体」 になっていくために、リーダーシップをとることが、その役割です。
わたしは、キリスト降誕2000年大聖年を閉幕し、新たな宣教の歩みを始めるに当たり、2001年1月5日に、「京都教区の福音宣教における、5つの優先課題」を発表しました。
1. 共同宣教司牧を推進して、果敢に福音宣教する教会共同体に
なっていきます。
2. 滞日外国人の人々と連帯し、多国籍の教会共同体を作ります。
3. 青少年の育成に力を入れます。
4. 信徒の生涯養成と、信徒の奉仕職を充実させていきます。
5.「社会と共に歩む教会」として、社会の弱者と連帯し、
社会の正義と平和の問題に取り組みます。
この 5 つの優先課題は、現在でも有効であり、宣教司牧計画を作成する際の基本だと思います。
そこで、役員研修は、この「5つの優先課題」に対応したものとして、以下の3つにまとめます。
❶教会と福音宣教の理解
❷教会共同体つくり
❸社会への福音宣教
少し説明いたします。第1の「共同宣教司牧を推進して、果敢に福音宣教する教会共同体になる」は大前提です。次に、第2から第4までの3つの課題、「多国籍の教会共同体作り」、「青少年の育成」、「生涯養成、信徒の奉仕職の充実」は、教会共同体の成員のための固有の課題です。 第5の「社会と共に歩む教会」は、フランシスコ教皇が言われるように、教会が社会に「出向いて行って」福音の喜びを社会にもたらすという課題です。社会の弱い立場の人々に寄り添い、社会の正義 や人権、平和、環境など問題に取り組みます。
2016年10月1日